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日本薬学会・日本学術会議共同主催 公開シンポジウム「くすりのエキスパートが語る"よくわかる新型コロナウイルスワクチン"」皆様からのご質問への回答 その1

2021/05/31

4月24日に行いましたシンポジウム「くすりのエキスパートが語る"よくわかる新型コロナウイルスワクチン"」にて、参加者の皆様から寄せられた質問への回答のその1です。
今回はまず、皆様がワクチン接種あたり不安に感じておられると思われる内容のご質問を取り上げました。
参加者の皆様から沢山のご質問を頂戴いたしました。他の質問への回答も今後順次掲載いたします。
(回答その2は⇒こちら
(回答その3は⇒こちら

 

質問一覧

 
 

質問と回答

 
質問1:インフルエンザウイルスワクチンを打った後、すぐにインフルエンザに罹患してしまったことがあるのですが、今回のファイザー社製新型コロナワクチンはこのような報告はありますでしょうか?
回答:ファイザー社製新型コロナワクチンは2回の接種が必要であり、1回目の接種だけでは効果は不十分です。また、2回のワクチン接種を行っても、感染を防ぐ効果は100%ではありませんので、ワクチンを接種すれば絶対に感染しないとは言えないことにご注意ください。
 PMDA(医薬品医療機器総合機構:医薬品や医療機器の承認審査等を行う独立行政法人)のファイザー社製新型コロナワクチンの特例承認に関わる審査報告書(31ページ)に、「薬1 回目接種後から約14 日後までのCOVID-19 の累積発症確率は本剤群とプラセボ(注:偽薬、ファイザー社の新型コロナウイルスでは生理食塩水が使用された)群で同様に推移しており、2 回目接種以降で本剤群のCOVID-19 発症予防効果が期待できると考えられた。」と記載されています。このことから、2回目のワクチン接種後でないと、感染予防効果は不十分であると考えられます。
 
質問2:変異ウイルスにより感染が拡大をしているが、変異ウイルスが出てくる前に開発されたワクチンは変異ウイルスの感染に予防効果があるのでしょうか?
回答:ファイザー社製新型コロナワクチンに関しての報告では、変異ウイルスの感染に予防効果があると考えられ、世界で様々な調査結果が発表されています。
 例えば、英国政府は、英国で発見されたB.1.1.7系統の変異株や、インドで発見されたB,1,617.2系統の変異株に対して、ファイザー社製コロナワクチンは、それぞれ93%、88%の発症予防効果が得られたとのプレスリリースを発出しているほか1) 、カタールで実施された調査によれば、南アフリカで発見されたB.1.351系統の変異株に対し、ファイザー社製コロナワクチンは70%以上の発症予防効果が得られたといった結果が報告されています2)
 1) Vaccines highly effective against B.1.617.2 variant after 2 doses - GOV.UK (www.gov.uk)
 2) Effectiveness of the BNT162b2 Covid-19 Vaccine against the B.1.1.7 and B.1.351 Variants | NEJM
 
質問3:アナフィラキシーショックを起こすということは、以前にワクチン成分の一部が身体に入っているということでしょうか?
回答:アナフィラキシーショックは原因がはっきりしているケースもありますが(この回答の後半に記載があります)、特定されていない場合もあります。従って、今回接種するワクチンの成分の一部が過去に体内に入っているか否かは判らないと考えられます。
 また、アナフィラキシーは、外から取り込まれた異物に対する自分の体の中の免疫の反応により起こりますので、反応が起きるのか、また、起きた場合の反応の強さに個人差があります。 
 ・アナフィラキシーについて
 一般的にアナフィラキシーの原因としては、鶏卵、牛乳、小麦、そば、ピーナッツなど、特定の食べ物を食べたとき、スズメバチ、アシナガバチなどの蜂の毒液によるアレルギー反応、ペニシリンなどの抗菌薬、アスピリンなどの解熱鎮痛剤のほか、検査に使われる造影剤や局所麻酔薬、輸血なども原因になるとアレルギーの専門医が言われています(https://www.pmda.go.jp/files/000231699.pdf)。
 
質問4:新型コロナワクチンによる死亡例はありますか?
回答:令和3年5月26日開催の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)での報告によれば、接種開始(令和3年2月17日)から令和3年5月16 日までに6,112,406回のワクチンの接種がなされ、55例の死亡例(100万回接種あたり9.0件)が報告されていますが、それぞれ偶発的な要因(出血性脳卒中、急性心不全等)での死亡の可能性があると報告されており、ワクチンとの直接的な関連性を示す事実はないとされています。審議会では、これまでの報告によって安全性において重大な懸念は認められないと評価しています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_hukuhannou-utagai-houkoku.html
 
質問5:重いアレルギー体質(アトピー)がある場合、アナフィラキシーになりやすいですか?
回答:重いアレルギー体質(アトピー)のある方は、以下のようにワクチン接種前に予診票記載をして医師に伝えて頂くとともに、接種後30分程度は体調に変化がないことを確認して下さい。
 厚生労働省のHP(https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0024.html)に以下のように記載されています。
 食物アレルギー、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎や花粉症、じんま疹、アレルギー体質などがあるといった理由だけで、接種を受けられないわけではありません。また、接種するワクチンの成分に関係のないものに対するアレルギーを持つ方も接種は可能です。ただし、これまでに、薬や食品など何らかの物質で、アナフィラキシーなどを含む、重いアレルギー反応を起こしたことがある方は、接種直後に調子が悪くなったときに速やかに対応ができるよう、接種後、通常より長く(30分間)、接種会場で待機していただきます。過去にアレルギー反応やアナフィラキシーを起こしたことがある方は、予診票にご記入いただくとともに、原因の医薬品等やその時の状況をできるだけ詳しく医師にお伝えください。アレルギーについて医療機関にかかっている場合には、接種の可否について事前に相談してください。
 
質問6:新型コロナウイルスのPCR検査で陽性だった人は、新型コロナワクチンを接種しても大丈夫でしょうか? また、1度コロナ感染症に罹患したら、ワクチンの接種は必要ないのでしょうか?
回答:既にコロナウイルスに感染した人も、新型コロナワクチンを接種することができます。
 ただし、接種まで一定の期間をおく必要がある場合がありますので、いつから接種できるか不明な場合は、主治医にご確認ください。なお、事前に感染したかどうかを検査して確認する必要はありません。
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0028.html
 
質問7:2回目の接種後、副反応の症状がひどくなり仕事を休むぐらいの状態になるという報告もあるが、実際はどうなのでしょうか?
回答:先行接種対象者にワクチンを接種された方のうち6.6%の方が勤務を休まなければならなかったとの報告があります。
 「ファイザー社の新型コロナワクチンの投与開始初期の重点的調査(コホート調査)」の「健康観察日誌集計の中間報告(5) 」(2021年4月30日)https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000775324.pdf が公開されていますのでご参照ください。この報告の中で、約2万人の接種を受けた方の接種後の体調などを理由に予定外で勤務を休まなければならなかったのは6.6%となっています。
 翌日に勤務の予定がない日を選ぶか、あらかじめ接種の翌日は休暇をとっておいた方が良いと考えられています。
 
質問8:新型コロナワクチンの接種に関して、抗がん剤使用中の患者さんで骨髄抑制が生じているときは接種を避けるべきでしょうか? 以前までの不活化ワクチンではナディア(抗がん剤投与により造血能が低下し、白血球数や血小板数が最低値となっている状態)を避けるように接種しないと効果が十分ではないため、避けることが推奨されていましたがいかがでしょうか?
回答:抗がん剤投与を受けられている方は免疫が低下しやすいので、ワクチンの接種を受けて、COVID-19に感染しにくいようにすることが望ましいと考えられますが、がんの治療を行っている医療機関に問い合わせをすることをおすすめします。
 COVID-19ワクチンに関して厚生労働省のHPでは後述のことが示されていますが、抗がん剤使用中についての記載はありません。宮城県立がんセンターのHP(https://www.miyagi-pho.jp/mcc/important/covid-19_vaccine/index.html)やキャンサーネットジャパンのHP(https://www.cancernet.jp/covid-19-qa、個別の質問に対する回答の掲載や質問を受け付けています)では、一般論として、抗がん剤投与を受けている方は免疫が低下しやすいので、ワクチンの接種を受けて、COVID-19に感染しにくいようにすることが望ましいとしています。がんの治療を行っている医療機関に問い合わせをおすすめするとのことです。
 また、日本癌学会のHPおよび日本臨床腫瘍学会のHPに、がん患者さん向けのQ&Aが掲載されていますので、参考になると思います。
 http://www.jca.gr.jp/public/c_w_q_and_a.html
 https://www.jsmo.or.jp/news/coronavirus-information/qa_vaccinel_3gakkai.html
(参考)
 厚生労働省のHPの記載(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_pfizer.html
 ワクチンを受けることができない人:明らかに発熱している人(※1)、重い急性疾患にかかっている人、本ワクチンの成分に対し重度の過敏症(※2)の既往歴のある人、上記以外で、予防接種を受けることが不適当な状態にある人
(※1)明らかな発熱とは通常37.5℃以上を指します。ただし、37.5℃を下回る場合も平時の体温を鑑みて発熱と判断される場合はこの限りではありません。
(※2)アナフィラキシーや、全身性の皮膚・粘膜症状、喘鳴、呼吸困難、頻脈、血圧低下等、アナフィラキシーを疑わせる複数の症状。
注意が必要な人:抗凝固療法を受けている人、血小板減少症または凝固障害(血友病など)のある人、過去に免疫不全の診断を受けた人、近親者に先天性免疫不全症の方がいる人、心臓、腎臓、肝臓、血液疾患や発育障害などの基礎疾患のある人、過去に予防接種を受けて、接種2日以内に発熱や全身性の発疹などのアレルギーが疑われる症状がでた人、過去にけいれんを起こしたことがある人、本ワクチンの成分(※)に対して、アレルギーが起こるおそれがある人。
妊娠中、又は妊娠している可能性がある人、授乳されている人は、接種前の診察時に必ず医師へ伝えてください。
 当てはまるかどうかや、ワクチンを受けて良いか、ご不明な方は、その病気を診てもらっている主治医にご相談ください。
 また、当てはまると思われる方は、必ず接種前の診察時に医師へ伝えてください。
 
質問9:高齢者を抱えておりますが、もし新型コロナワクチン接種で感染の可能性があると思いますが、間隔等に気をつけておくことはありますでしょうか?
回答:2回のワクチン接種の間隔については、ファイザー社製ワクチンでは、「通常、3週間の間隔で筋肉内に接種する」、「1回目の接種から3週間を超えた場合には、できる限り速やかに2回目の接種を実施すること」、としていますので、これを守ってワクチンの接種を受けて下さい。https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/000755198.pdf
 もし、体調が良くないなど上記の間隔を守れない場合には、1回目の接種を受けた医療機関等に連絡を行い、指示を受けて下さい。
 ワクチン接種会場において、COVID-19の感染防止策はきちんとしていると思われますが、小さな医療機関で接種を受ける際や予約を窓口で行う場合には、ソーシャルディスタンスを開け、マスクを着用することは必須です。
新型コロナワクチンによる感染をご心配の方に:新型コロナワクチンはウイルスそのものを使ったり弱毒化したりしたものでありませんので、新型コロナワクチンによる感染の心配はありません。
 
質問10:新型コロナワクチンを接種したけどその後感染、重症化した例は世界レベルで報告されていますか?
回答:新型コロナワクチンを接種した後の感染については、厚生労働省のHPのQ&Aに記載されています。https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0016.html「ファイザー社の新型コロナワクチンは、通常、3週間の間隔で2回接種します。最も高い発症予防効果が得られるのは、2回目を接種してから7日程度経って以降です。体の中である程度の抗体ができるまでに1~2週間程度かかるため、1回目の接種後から2週間程度は、ワクチンを受けていない方と同じくらいの頻度で発症してしまうことが論文等でも報告されています。また、治験において(ファイザー社の)ワクチンを2回接種した場合の有効率は約95%と報告されており、100%の発症予防効果が得られるわけではありません。」と掲載されていますように、ワクチン接種をしても完全に予防することは出来ないと考えて下さい。但し、ワクチン接種により新型コロナによる感染が重症化することは報告されていないようですし、インフルエンザワクチンのように接種により軽症で済む可能性も考えられます。
 米国CDCの2021年5月28日の報告(MMWR)によれば、米国では4月30日までに1億100万人の方が新型コロナワクチンの接種を受けており、合計10,262件のワクチン接種後の新型コロナウイルス感染事例が報告され、その中には入院した事例が995例、死亡した事例として160例の報告(ただし、入院又は死亡の理由は新型コロナウイルス感染とは限りません)されているが、その例数は極めて少なく、ワクチンの接種が有効であると指摘しています。(参考:4月24日から30日の週に米国では約335,000件のCOVID-19発症報告がありました)
 
質問11:新型コロナワクチンについて、一般人にも分かりやすい情報が入手できるWeb サイトを教えてください。
回答:ファイザー社製の新型コロナワクチンの接種について、一般の方にわかりやすいように簡単にまとめられた資料のURLは、https://www.mhlw.go.jp/content/000766194.pdf です。5ページと6ページ目は、65歳以上のワクチン接種対象者向けですが、他の内容は全ての方に参考になると思います。
 新型コロナワクチンについて、Q&A形式で詳しく説明をしたサイトは、https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/ です。
 
質問12:新型コロナワクチンを接種したあとの効果はどのくらい継続しますか?
回答:効果の持続について、きちんとしたデータはありません。 
厚生労働省のHP https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0011.html には、「臨床試験や接種が始まってから時間があまり経過していないことから、効果の持続期間については明らかになっていません。今後の情報が明らかになるのを待つ必要があります。」となっています。
 また、最近のファイザー社のプレスリリース(報道機関向けの公表)によると「2回目のワクチン接種から最長6ヶ月間後まで高い有効性があり、重篤な安全性に関する懸念がないことが確認」されたとのことです。 https://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2021/2021_04_05_02.html
 
質問13:新型コロナワクチンを接種すれば、感染しなくなるというのは本当ですか?
回答:新型コロナワクチン接種は感染を予防する効果がありますが、完全に感染を防ぐことは出来ないという結果になっています。但し、感染を予防する効果は大きく、イギリス等ではワクチン接種が開始される前に比べて、感染は大きく減少しています。
 また、ワクチン接種は、新型コロナウイルス感染症の発症を予防することができますが、ワクチンを接種したことがある方がその後に感染した場合、その人から他人への感染をどの程度予防できるのかは未だわかっていません。そのためワクチン接種後も、手洗いの実施やマスクの着用、大人数での会食を控えるなどの基本的な感染対策の継続をお願いします。
 
質問14:高齢者、96歳(介護度5)、92歳(介護度1)の両親を抱えております。全員在宅ですが、副作用等から間隔を開けて接種をといわれていますが,良い方法がございましたらご指導下さい。追加します。私と主人はともに70歳です。4人の間隔は問題ありませんか? 同時接種でよろしいでしょうか?
回答:4人一度ではなく、例えば、ご両親の1回目ワクチンの接種を先に行い、その1~2週間後に70歳のご夫妻が1回目のワクチンの接種を行うということをご検討下さい。可能でしたら、かかりつけの医療機関に相談をされることをおすすめします。
 4人のご家族がワクチン接種を受けることについて間隔をあけるかどうかについて、1) ご高齢の方と一緒にワクチン接種会場に出かけることや、2) 接種後は待機室で15分(一般)から 30分 (心血管系・腎疾患・肝疾患・血液疾患・発育障害等の基礎疾患を有する方、アナフィラキシーを含む即時型のアレルギー反応の既往歴がある方、予防接種で接種後2日以内に発熱や全身性発疹等のアレルギーを疑う 症状が出た既往がある方、けいれんの既往がある方、免疫不全の診断を受けている、または近親者に先天性免疫不全の方がいる方、ワクチン接種液の成分に対してアレルギーの出る可能性がある方、食物アレルギー、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、蕁麻 疹、アレルギー体質のいずれかがある方、採血等で気分が悪くなったり、失神を起こしたことがある方)様子を見て頂くことになっていること、3) 接種1~3日後に発熱・全身倦怠感・頭痛の見られる場合があることが報告されていること、を考慮してのものになります。
 
質問15:初回接種と2回目の接種が同じメーカーのワクチンであるか否かの確認は、どの機関が担当しますか? 自分自身でしょうか?
回答:以下のようなワクチン接種券の右側に、接種したワクチンのメーカーのシールが貼付されることになっていますので、ご自身が忘れても、2回目の予約や接種を行う際に、接種を行う医療機関等が確認を行えるようになっています。https://v-sys.mhlw.go.jp/flow/
 
質問16:副反応について明らかになっていることを教えてください。 
(質問は副作用と記載されていましたが、副作用ではなく副反応ですので修正しました。なお、ワクチンの接種によって体に免疫反応が起こり、それによってウイルスに対する免疫ができ、これを主作用と言います。この主作用と異なる反応である発熱・注射部位のはれなどが発生しますが、これを医薬品の副作用と分けて副反応と言います。)
回答:厚生労働省の新型コロナワクチンに関するQ&Aのサイト(https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0002.html )では、「ファイザー社のワクチンを接種後に注射した部分の痛み、疲労、頭痛、筋肉や関節の痛み、寒気、下痢、発熱等がみられることがあります。こうした症状の大部分は、接種後数日以内に回復しています。」という説明とともに、より詳しい情報があります。
 また、先行接種の対象である医療従事者のうち約2万人の日誌情報などを集計している「新型コロナワクチンの投与開始初期の重点的調査(コホート調査)」の報告(https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000772193.pdf)によると、「ファイザー社のワクチンの被接種者は20代から50代がそれぞれ21-25%、60歳以上が8.7%、男性33.8%、女性66.2%、医師16.7%、看護師46.6%であった。接種後8日目以降に回収した1回目接種19,173例(全体の96.8%)および2回目接種17,376例(87.7%) の健康観察日誌から、1回目接種後の発熱(37.5℃以上)は3.3%であったが、2回目は38.0%と高率であった。発熱する場合は翌日が多く、接種3日目には解熱した。接種部位の疼痛は90%を超える被接種者が自覚し、接種翌日が最も頻度が高かった。接種3日後には軽快した。1回目に比べ、2回目接種では接種翌日に頭痛(5割)、全身倦怠感(7割)を自覚した。年齢および性別によって、副反応の発現頻度は異なり、若年者・女性が高かった。65歳以上(511例)では発熱9%、全身倦怠感38%、頭痛20%であったが、接種部位疼痛は80%であった。) と報告されています。
 
質問17:mRNAワクチンを筋肉注射する理由は何ですか?
回答:mRNAワクチンに限らずワクチンは、皮下あるいは筋肉注射で投与されます。
 厚生労働省の新型コロナワクチンQ&A(https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0022.html)に、「筋肉は皮膚と比べて痛みを感じる神経が少ないともいわれており、皮下注射と比べて痛みが強いという証拠はありません。世界的にはインフルエンザワクチンなども、筋肉注射で行われている例が多くあります。皮下注射と筋肉注射を比べた臨床研究では、筋肉注射は皮下注射に比べてむしろ、注射した部位の痛みといった局所反応が少なかったという報告もあります。」と記載されています。
 専門家の話として「ワクチンを皮下注射している日本のような国はじつは少数派で、ほとんどの国は新型コロナのワクチンに限らずワクチンを筋肉注射しています。今回、輸入される海外の新型コロナワクチンは、筋肉注射するという条件で臨床試験(治験)が実施され、緊急承認されました。このため、皮下注射ではなく筋肉注射をすることになっています。」ということもあります。
 
質問18:妊活中、とくに妊娠初期の体にワクチンはどんな影響がありますか? ワクチン自体と、副反応が妊婦と胎児に与える影響を教えていただきたいです。
回答:国立成育医療研究センターのHP(https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/perinatal/bosei/covid_bosei_kusuri.html)に、「接種すべきかどうかは安全性と効果のバランスで考えます。日本で最初に接種を予定されているワクチンは、ファイザー社のコミナティ筋注ワクチンになります。このワクチンはmRNAワクチンと呼ばれる新しいタイプのワクチンですが、生ワクチンではありませんから、接種による感染の心配はありません。おなかの赤ちゃんへの影響についても気になるところかと思います。動物試験では悪影響は見られていません。ヒトでは調査が進行中です。妊婦さんが感染した場合には重症化する割合や、早産などの率が上昇するという報告があります。従って、妊娠中であることを理由に接種を控える必要はないと考えますが、可能であれば妊娠初期(妊娠12週まで)は避けることや、母児管理のできる産婦人科施設で接種することをお勧めします。」ということです。
以下の日本産婦人科感染症学会のHPも参照してください。
COVID-19 ワクチン接種を考慮する妊婦さんならびに妊娠を希望する方へ
日本産婦人科感染症学会 日本産科婦人科学会第 2 版 令和 3 年 5 月12 日
 
質問19:接種における注意点は何でしょうか。
回答:東京医科歯科大学の「新型コロナワクチン接種を受ける方への必読事項」から抜粋したものを示します。
1.接種前の確認事項、準備事項
(1) ワクチンの接種が受けられない方
当日の予診で、次のような方には接種は行いません。 ① 明らかに発熱している方(37.5℃以上) ② 重篤な急性疾患にかかっている方 ③ 過去にこのワクチンに含まれている成分でアナフィラキシーを呈したことがある方④ 上記以外に医師が予防接種を行うことが不適当な状態にあると判断した方   
※下記のような、接種するワクチンの成分に関係のないものに対するアレルギーを持つ方の接種は可能ですが、病状・コントロールの程度によって、30分の経過観察をお願いします。 <食物アレルギー、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、 アレルギー体質等>
2. 接種後の注意点
(1) 接種当日の過ごし方 ① 接種部位は、揉んだり、こすったりしないでください。接種当日の入浴は問題ありませ んが、接種部位を強くこすることは避けてください。 ② 接種当日の激しい運動は控えてください。 ③ ワクチンを受けた後は、待機室で一定時間様子を見ていただきます。 15分(一般)、 30分(心血管系・腎疾患・肝疾患・血液疾患・発育障害等の基礎疾患を有する方、アナフィラキシーを含む即時型のアレルギー反応の既往歴がある方、予防接種で接種後2日以内に発熱や全身性発疹等のアレルギーを疑う 症状が出た既往がある方、けいれんの既往がある方、免疫不全の診断を受けている、または近親者に先天性免疫不全の方がいる方、ワクチン接種液の成分に対してアレルギーの出る可能性がある方、食物アレルギー、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、蕁麻 疹、アレルギー体質のいずれかがある方、採血等で気分が悪くなったり、失神を起こしたことがある方
(2) 接種後、数日間の健康観察 接種後、数日間はご自身の体調に注意してください。下記の症状は、通常、数日以内に治まるとされています。解熱消炎鎮痛剤などでの対応となりますが、病気治療中の方は、その使用については主治医とご相談ください。ひどい痛み、腫れ、高熱など重い症状と思われる場合は、医師の診察を受けてください。 注射した部位の痛み、腫れ、下痢、筋肉や関節の痛み、頭痛、疲労、寒気、発熱、吐き気、嘔吐
 
質問20:日本では誰でも接種できますか?
回答:新型コロナワクチンの接種対象は、2021年5月28日現在、接種する日に16歳以上の方です(12~15歳の方への接種は検討中です。また、ワクチンの種類によっては 18歳以上が対象のワクチンもあります)。接種の時期より前に、市町村から「接種券」と「新型コロナワクチン接種のお知らせ」が届きます。
また、日本国内に居住する外国人の方は、原則として接種の対象となります。原則として、外国人登録をしている市区町村で接種を受けていただくことになります。
 
質問21:1回目のワクチン接種後に、コロナに感染することがありますか? ワクチンが原因ということはありませんか?
回答:このワクチンはmRNAワクチンと呼ばれる新しいタイプのワクチンですが、生ワクチンではありませんから、接種による感染の心配はありません。なお、1回目のワクチン接種では感染予防効果が低いことが判っています。ワクチンを接種していない時と同様にマスクや手洗いの励行など感染防御を行って下さい。
 
質問22:2回目接種で多くみられる発熱は、生体の免疫反応によるものでしょうか?
回答:発熱などの副反応も、生体の免疫反応によるものと考えられます。COVID-19に対する抗体も2回目のワクチン接種で大きく上昇しますが、発熱等の免疫が関係すると考えられる副反応も強くなる傾向があります。
 朝日新聞社のReライフ.net (https://www.asahi.com/relife/article/14333191)に、「37.5度以上の発熱という副反応は、20~30代の2回目接種後では40~50%の人で起きています。 
 一方、今回の優先接種の対象となっている65歳以上の高齢者で、2回目接種後の発熱をした人は10%ほどにとどまっています。体がだるい倦怠感も、追跡調査をした医療従事者全体で7割近くにのぼっていますが、65歳以上では4割程度です。加齢に伴い、免疫力が低下していることが、副反応の少なさに結びついている形です。その分、高齢者の場合、ワクチン接種で新型コロナに対する免疫ができるまでの期間も長くなることも予想されます。」と説明しています。
 
質問23:症状がないが、実は新型コロナウイルスに感染していている時に、もしワクチンを接種したら、副反応は普通より強く出るなど、ありますか?
回答:新型コロナウイルスに感染している時には、原則としてワクチン接種を行わないこことになっています。
 なお、新型コロナウイルスに感染後に、既感染者に1回ワクチンを投与した場合、非感染者よりも抗体価の上昇が速やかでかつ高い抗体価となったとの報告があります。一方で、副反応の頻度も強さも非感染者に比べると大きかったとの報告もあります。
Mulder LCF. et al. Antibody responses in seropositive persons after a single dose of SARS-CoV-2 mRNA vaccine.
New Eng J Med 2021 Published on March 10,2021.
 
質問24:ワクチン接種後の副反応として、高齢者に比べて年齢が若い人に多く見られるのは、何故でしょうか?
回答:基本的には、若い人の免疫力が高くワクチンへの反応が高いためと考えられます。
 朝日新聞社のReライフ.net (https://www.asahi.com/relife/article/14333191)に有識者が、「 37.5度以上の発熱という副反応は、20~30代の2回目接種後では40~50%の人で起きています。一方、今回の優先接種の対象となっている65歳以上の高齢者で、2回目接種後の発熱をした人は10%ほどにとどまっています。体がだるい倦怠感も、追跡調査をした医療従事者全体で7割近くにのぼっていますが、65歳以上では4割程度です。加齢に伴い、免疫力が低下していることが、副反応の少なさに結びついている形です。その分、高齢者の場合、ワクチン接種で新型コロナに対する免疫ができるまでの期間も長くなることも予想されます。」と説明しています。
 
質問25:問診で「はい」があったらどうしたらいいでしょうか?食物アレルギー、花粉症などは国民病レベルで多数みられます。毎年接種されているインフルエンザワクチンとは副反応の程度・頻度が同じではありません。歯科医や専門外の医師でも判断できませんが、急性の副反応が起こり、予想外の転帰となった場合、国が責任をとってくれるのでしょうか?逆に見合わせて、そのためコロナにかかって不幸な転帰となった場合の補償はどうなのでしょうか?
回答:問診のための予診票の項目で「はい」という回答があった場合の質問と思いますが、その項目によってどうするかは違います。例えば、「現在なんらかの病気にかかっていて治療(投薬など)を受けていますか」が「はい」であった場合には、予診担当医と具体的な病気や症状などについて相談を行って接種の可否を決めることになります。
 問診のための資料となる予診票の確認のポイントVer2.1(令和3年5月 28 日版)が厚生労働省のHP(https://www.mhlw.go.jp/content/000786185.pdf)に記載されており、詳しいことの確認が可能です。
 「急性の副反応が起こり、予想外の転帰となった場合、国が責任をとってくれるのでしょうか?」というご質問については、国の制度である新型コロナワクチン接種に係る健康被害救済制度があります。国が費用負担を行いますが、請求は市町村に行うため、一例として広島市がHPに公開した情報(https://www.city.hiroshima.lg.jp/site/korona/221491.html)を参考にして下さい。
 
質問26:ほかのワクチンの副反応の出やすさと新型コロナワクチンの副作用の出やすさに相関関係はありますか?
回答:ワクチンの種類によって、含まれている成分や性状が異なっていますので、一概に比較することはできません。なお、あるワクチンでアレルギー反応が認められた場合、同じ成分が含まれているワクチンを接種すると、同様のアレルギー反応が認められる可能性はあります。現時点で、ほかのワクチンの副反応の出やすさと新型コロナワクチンの副反応の出やすさについて比較した報告はありません。
 
質問27:ネット回線の関係で聞き取れなかったのですがアナフィラキシーによる死亡例は今のところ無いですか?
回答:厚生労働省の報告でアナフィラキシーによる死亡についての報告はありません。(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_hukuhannou-utagai-houkoku.html)、「5月16日までに製造販売業者から943件(6,112,406回接種中)がアナフィラキシーと報告されました。一部評価中の事例が含まれるものの、専門委員による評価が行われ、146件がアナフィラキシー(ブライトン分類1~3)と評価されました。」となっており、死亡例は報告されていません。
ブライトン分類とは、アナフィラキシーの症状に関する分類で以下のように症状がどこに出ているかで決まる分類です。
レベル1: 1つ以上のメジャー皮膚症状および1つ以上のメジャー循環器症状(または/および1つ以上のメジャー呼吸器症状)
レベル2
 2-1: 1つ以上のメジャー循環器症状および1つ以上のメジャー呼吸器症状
 2-2: 1つ以上のメジャー循環器症状(または1つ以上のメジャー呼吸器症状)および1つ以上の異なる器官 (循環器および呼吸器は除く)で1つ以上のマイナー症状
 2-3: 1つ以上のメジャー皮膚症状および1つ以上のマイナー循環器症状(または/および1つ以上のマイナー呼吸器症状)
レベル3: 1つ以上のマイナー循環器症状(または呼吸器症状)および2つ以上の異なる器官/分類から1つ以上のマイナー症状
 
質問28:自宅に一人でいるときに副反応が出た場合、どう対処すれば良いでしょうか。
回答:日本薬剤師会が出している「薬剤師から一般の方々に向けた 新型コロナウイルスワクチンに関する FAQ」(https://www.nichiyaku.or.jp/assets/uploads/activities/faq.pdf)の20ページに「ワクチン接種を受けて帰宅した後、接種した部位が痛みや熱をもってひどく腫れる、全身のじんましん、繰り返す嘔吐、顔色の悪さ、低血圧、高熱など、いつもと違う体調の変化や異常が発生したという報告があります。 上記のような症状やその他気になる症状が発生した場合には、かかりつけ医や、各自治体の相談窓口等へお問い合わせ下さい。 平日の日中、夜間、日曜、祝日など連絡先が異なることもありますので、それぞれについて知っておいてください(接種する自治体ごとに異なります)。」と記載されています。
 
質問29:どのような基礎疾患を持っている人のリスクが高いのでしょうか? アルコール性肝硬変、慢性膵炎、高血圧症や緑内障の治療を受けて薬を服用している人などのリスクについて具体的に知りたいです。
回答:厚生労働省の新型コロナワクチンQ&A(https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0030.html)に、「薬を飲んでいる人はワクチンを接種することはできますか。」という質問への回答として「薬を飲んでいるために、ワクチンが接種できないということはありませんが、かかっている病気によっては、接種を慎重に検討した方がよい場合がありますので、かかりつけ医とご相談ください。」と記載されています。また、「薬を飲んでいるために、ワクチンが接種できないということはありませんが、基礎疾患のある方では、免疫不全のある方や病状が重い方など、接種を慎重に検討した方がよい場合がありますので、かかりつけ医とご相談ください。ステロイドや抗がん剤、免疫を下げる薬(臓器移植や骨髄移植後に使用される免疫抑制剤など)を使用中の方は、免疫力が低下している状態と考えられています。免疫力が低下している方は、かかりつけの医師に接種の可否を相談する必要がありますが、新型コロナウイルスに感染した場合には重症化するリスクが他の方よりも高いため、他に接種してはいけない理由がなければ接種が勧められています。」となっています。
 
質問30:アナフィラキシーは蜂に2回目に刺された時に起こることが知られています。蜂に3回目に刺されたら、再度アナフィラキシーを起こすのではないでしょうか。もしそうなら、ワクチン接種によりアナフィラキシーを起こした場合、その後新型コロナウイルスに感染した時に、再度アナフィラキシーを起こすのでしょうか?
回答:ワクチン接種によりアナフィラキシーを起こした場合には、そのワクチンあるいはそのワクチンの成分(ファイザー社のワクチンの成分は以下の通りです)によりアナフィラキシーを起こした可能性があります。一方で、新型コロナウイルスはワクチンおよびその成分とは異なる成分で出来ていますので、新型コロナウイルスに感染した時に、再度アナフィラキシーを起こすことはないと考えられます。
本ワクチンの成分は以下の通り。
▷有効成分:トジナメラン(ヒトの細胞膜に結合する働きを持つスパイクタンパク質の全長体をコードするmRNA
▷添加物:ALC-0315:[(4-ヒドロキシブチル)アザンジイル]ビス(ヘキサン-6,1-ジイル)ビス(2-ヘキシルデカン酸エステル)、ALC-0159:2-[(ポリエチレングリコール)-2000]-N,N-ジテトラデシルアセトアミド、DSPC:1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン、コレステロール、塩化カリウム、リン酸二水素カリウム、塩化ナトリウム、リン酸水素ナトリウム二水和物、精製白糖
 
質問31:既に感染した方がワクチンを接種した場合、既に得た抗体によりワクチンが中和されてしまいませんか?感染を認識している方は問診票で記載されるのかと思いますが、感染の自覚症状のない方は発見が難しいと思うのですが。
回答:ファイザー社、モデルナ社、アストラゼネカ社のワクチンは、抗体が認識(反応)するウイルスの抗原(タンパク)をそのまま使ったものではなく、ウイルスの抗原を体の細胞が作るように工夫したものです。それゆえ、既に体にある抗体によりワクチンが中和されることはありません。また、ワクチン接種により作られたウイルスの抗原の多くは、抗体により中和される前に免疫系で処理をされ抗体を作ると考えられます。
なお、既感染者に対してファイザー社製新型コロナワクチン等のmRNAワクチンを接種すると、感染時よりも高い中和抗体価が得られたとの報告もあります1)
1) Robust spike antibody responses and increased reactogenicity in seropositive individuals after a single dose of SARS-CoV-2 mRNA vaccine (medrxiv.org)
 
質問32:(抗体検査の)結果が陰性の場合、あるいは陽性の場合、新型コロナワクチンは接種すべきでしょうか。
回答:抗体検査の結果が陰性の場合に、基礎疾患等の問題がなければ新型コロナワクチンの接種を行うべきです。抗体検査が陽性であっても、その抗体がウイルスを中和する十分なものである保証がない限り、基礎疾患等の問題がなければ新型コロナワクチンの接種を行うべきです。
 米国の米レノックス・ヒル病院のRobert Glatter氏は、「新型コロナウイルスに感染し回復した後に再感染するリスクはわずかであって、感染したとしても重症化リスクは低く症状は現れないかもしれない。しかし他人に感染させてしまうリスクがあるため、ワクチン接種は必要だ」、また、「ウイルスへの自然感染とワクチンとでは、感染を抑える仕組みがやや異なる。ワクチンは、ウイルスが細胞に侵入する際に重要なスパイクタンパク質を標的としており、それによって自然感染で得られる抗体反応よりも特異的な感染防御機構が働く」と説明しているとのことです。
 
質問33:抗体検査を受けなくても、新型コロナワクチンは接種可能でしょうか。
回答:抗体検査を受けなくても、新型コロナワクチンの接種は可能です。現在、進められている医療関係者、高齢者の新型コロナワクチンの接種は事前に抗体検査を行っていません。
 
質問34:ワクチン接種に先立って抗体検査は実施するのですか。
回答:現在、進められている医療関係者、高齢者の新型コロナウイルスのワクチンの接種は事前に抗体検査を行っていません。また、接種に先立って抗体検査を実施する必要はありません。
 
質問35:mRNA ワクチンと薬物アレルギー(私はペニシリン禁忌、造影剤、麻酔剤、 ブスコパンにアレルギーがあります) との関係性について知りたいです。接種しても大丈夫でしょうか。
回答:ファイザー社およびモデルナ社のmRNAワクチンに含まれている成分に対して重度の過敏症(アナフィラキシーや、全身性の皮膚・粘膜症状、喘鳴、呼吸困難、頻脈、血圧低下等、アナフィラキシーを疑わせる複数の症状)の既往歴のある方は、ワクチンを受けることが出来ません。両方のワクチンには、ポリエチレングリコールが含まれており、新型コロナワクチンとは関係のない注射薬等にも使われています。ご質問の方が造影剤や麻酔薬にアレルギーがあるとのことですので、そのアレルギーの症状や薬剤の名称をメモした上で、かかりつけの医師やワクチン接種の予診医と相談をされることをおすすめします。