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公益社団法人日本薬学会 行動規範

2019/03/07

本規範の趣旨

 日本薬学会会員(以下「会員」とする。)は、薬学に関わる研究・教育・実務を担う科学者及び将来それらを目指す学生・大学院生として、自らが生み出す科学的知識や専門技術の質を担保する責任を有し、さらに自らの科学的知識、専門技術、経験を活かして、人類の健康や福祉に貢献することを自覚するとともに、科学的研究によって生み出される成果の正当性を科学的に示す最善の努力を払うことにより、薬学会の発展に寄与していくことを認識し行動するものとする。
  1. 社会に対する責任
    会員は、薬学を含めた科学の自律性が社会からの信頼と負託の上に成り立つことを自覚し、科学・技術と社会・自然環境の関係を広い視野から理解し、適切に行動する。また、自らの研究の意義と役割を社会に対して説明するとともに、正確な知識の普及を図らなければならない。
  2. 科学的知識の普及と研究倫理
    会員は、自らが研究する分野および関連分野における科学的知識の普及を担う専門家としての立場を忘れず、科学や文化の振興における役割を社会から信任されていることを自覚して行動しなければならない。
  3. 公正な研究活動
    会員は、自らの研究の立案、計画、実施、報告、審査などの過程において、本規範の趣旨に沿って誠実に行動する。会員は研究成果を論文などで公表することで、各自が果たした役割に応じて功績の認知を得るとともに責任を負わなければならない。研究や調査などのデータの記録と保存、また、厳正な取扱いを徹底し、捏造、改ざん、盗用などの不正行為をおこなうことをせず、また加担をしない。
  4. 科学的公平性の確保
    会員は、他者の成果を適切に評価・批評すると同時に、自らの研究に対する評価・批評には謙虚に耳を傾け、誠実な態度で意見を交える。他者の知的成果などの業績を正当に評価し、名誉や知的財産権を尊重する。また、科学者コミュニティ、特に自らの専門領域における科学者相互の評価に積極的に参加する。
  5. 法令の遵守
    会員は研究の実施、研究費の使用等にあたっては、法令や関係規則を遵守しなければならない。また、研究・教育・学会活動において、人種、ジェンダー、地位、思想・信条、宗教などによって個人を差別せず、公平に対応して、個人の自由と人格を尊重しなければならない。