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2022/06/10

科学技術分野の文部科学大臣表彰

本学会推薦の文部科学省「令和4年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」に1名が受賞しました。
 
 2022年4月8日、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者に授与される 科学技術分野の文部科学大臣表彰に、本学会から推薦した科学技術賞1名が受賞しました。
 
科学技術賞(研究部門)
対象:我が国の科学技術の発展等に寄与する可能性の高い独創的な研究または発明を行った個人またはグループ
「分子時計を基軸にした時間創薬育薬研究」
大戸 茂弘(九州大学大学院薬学研究院 主幹教授)
 
業 績:新しい学問領域であった医療薬学に、時間生物学の視点から、同じ薬でも服薬時刻により効果や副作用が異なるといった時間育薬や概日リズムを標的とした時間創薬の概念がなかった。 本研究では、医療薬学に時間生物学を基盤に多領域の学問分野の方法論を創意工夫して応用した。また創薬・育薬の標的を分子・細胞・臓器連関のリズムの視点から探索し、偶然性に頼らない合理的な方法論を具現化した。さらに薬の投与量及び投与間隔の設計にプラスαの概念として、投薬タイミングを加味した投薬設計を構築した。 本研究により、世界の先駆けともいえるクロノケミカルバイオロジー技術(化合物と反応-時間-局在に着目した時空間解析技術)を構築した。この技術を活用し、炎症過程でリズミカルに機能している標的分子を対象に化合物スクリーニングを実施し、抗炎症作用を示す化合物と新規炎症機構を発見した。さらに化合物による時計遺伝子の障害、操作、診断技術の構築に成功した。 本成果は、時間育薬や時間創薬など、時間の視点から多様な学問の発展へとつながった。世界では、時間遅れ製剤などDDSを駆使したクロノドラッグが普及し、医療・健康に寄与することが期待される。

【文部科学省】
令和4年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者等の決定について