ヒカゲノツルニンジン(ヒカゲツルニンジン)は、中国北部から中央部にかけて自生するつる性の多年草で、山地の低木林や林縁に生育します。日本には自生していませんが、よく似た植物としてツルニンジン(Codonopsis lanceolata Trautv.)が北海道から九州の山林に自生しています。いずれも、根がニンジン(朝鮮人参)のように太くなり、地上部が蔓になることからその名が付けられました。
ヒカゲノツルニンジンは初夏から夏に、黄緑色で釣鐘状の花を咲かせます。花弁の先は5つに裂け、内側には淡い紫青色の斑点が見られます。一方、ツルニンジンも同様の釣鐘状の花をつけますが、花弁はやや赤紫色を帯びており、内側には紫褐色の斑点があります。この斑点がおじいさん(爺)のそばかす(木曽方言:ソブ)に似ていることから、ツルニンジンは「ジイソブ」とも呼ばれています。
ヒカゲノツルニンジンの太い根は「トウジン(党参)」と呼ばれ、補気、補血、滋陰薬として漢方薬に配合されます。日本薬局方には第18改正から収載されました。なお、局方では中国で「川党参」と呼ばれる Codonopsis tangshen Oliv. も基原としています。現在の医療用漢方製剤に党参は配合されていませんが、刻み生薬を用いた診療や、一般用医薬品(OTC医薬品)ではしばしば利用されています。根の成分はまだ詳細に解明されていない部分もありますが、フェニルプロパノイド配糖体のタンシェノサイド類の他、キキョウ科らしくサポニン、イヌリンなどが含まれています。
古い書物には党参の記載がなく、清代の『本草従新』から「人参」と「党参」が区別して記載されるようになりました。それ以前の『本草綱目』の「人参」の項目には、「潞州上党(現在の山西省)から防風に似た人参が来る」という記述があります。当時、品質の高さで知られた上党産の人参(上党参)が何らかの理由で枯渇したため、その代用としてヒカゲノツルニンジンの根が利用されるようになったと考えられています。現在でも中国では、「西党」「潞党」「台党」など産地や品質によって細かく分類され、その効果は人参よりは弱いとされていますが、人参の代用品として広く利用されています。なぜ、潞州で上党参ができなくなったのかはわかりませんが、全く異なる科の植物がその場所にあって、同じような形をしていて、同じように利用できたというのは、偶然とはいえとても興味深いものがあります。
ヒカゲノツルニンジンは初夏から夏に、黄緑色で釣鐘状の花を咲かせます。花弁の先は5つに裂け、内側には淡い紫青色の斑点が見られます。一方、ツルニンジンも同様の釣鐘状の花をつけますが、花弁はやや赤紫色を帯びており、内側には紫褐色の斑点があります。この斑点がおじいさん(爺)のそばかす(木曽方言:ソブ)に似ていることから、ツルニンジンは「ジイソブ」とも呼ばれています。
ヒカゲノツルニンジンの太い根は「トウジン(党参)」と呼ばれ、補気、補血、滋陰薬として漢方薬に配合されます。日本薬局方には第18改正から収載されました。なお、局方では中国で「川党参」と呼ばれる Codonopsis tangshen Oliv. も基原としています。現在の医療用漢方製剤に党参は配合されていませんが、刻み生薬を用いた診療や、一般用医薬品(OTC医薬品)ではしばしば利用されています。根の成分はまだ詳細に解明されていない部分もありますが、フェニルプロパノイド配糖体のタンシェノサイド類の他、キキョウ科らしくサポニン、イヌリンなどが含まれています。
古い書物には党参の記載がなく、清代の『本草従新』から「人参」と「党参」が区別して記載されるようになりました。それ以前の『本草綱目』の「人参」の項目には、「潞州上党(現在の山西省)から防風に似た人参が来る」という記述があります。当時、品質の高さで知られた上党産の人参(上党参)が何らかの理由で枯渇したため、その代用としてヒカゲノツルニンジンの根が利用されるようになったと考えられています。現在でも中国では、「西党」「潞党」「台党」など産地や品質によって細かく分類され、その効果は人参よりは弱いとされていますが、人参の代用品として広く利用されています。なぜ、潞州で上党参ができなくなったのかはわかりませんが、全く異なる科の植物がその場所にあって、同じような形をしていて、同じように利用できたというのは、偶然とはいえとても興味深いものがあります。
(川添和義、磯田 進)
注)薬用成分が含まれていますので、利用に関しては必ず専門家にご相談下さい。また、利用により,万一,体調が悪くなられた場合は医師にご相談下さい。


