薬学用語解説
ED治療薬
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
薬理系薬学部会
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勃起不全(ED:Erectile Dysfunction)を改善する薬剤のことをいい、5型ホスホジエステラーゼ(PDE-5)阻害作用を有する。勃起は神経および陰茎海綿体内皮細胞由来の一酸化窒素刺激により環状グアノシン一リン酸(cGMP)が産生されることによって、陰茎海綿体の平滑筋が弛緩し血流が増加することで起こる。海綿体血管平滑筋はcGMPにより制御されており、cGMPが増加すると弛緩し減少すると収縮する。ここで、cGMPの分解はPDE-5により行われるが、これを阻害することによってcGMPの細胞内濃度が上昇し、海綿体血管平滑筋が弛緩され勃起が維持される。この作用を有する化合物として、シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルが知られている。