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薬学用語解説

頭痛

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
薬理系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

頭頚部に限局する痛みの自覚症状。器質性疾患(脳血管障害、髄膜炎、脳腫瘍など)に由来する「症候性頭痛」と 、器質性疾患に由来しない「機能性頭痛」の2種類に分類される。  機能性頭痛は慢性頭痛や、習慣性頭痛ともいわれ命に差し支えることはない。片頭痛と緊張型頭痛、それに群発頭痛が含まれる。頭痛を持つ患者は日本に約3000万人いると言われている(国民の四人に一人)。  片頭痛の発症機序は不明であるが、血管の拡張・血管周囲の炎症が周囲の知覚神経を刺激し、痛みを起こすと考えられている。遺伝的素因も考えられている。治療薬としてセロトニン1B/1D受容体アゴニストのトリプタン製剤などが使われる。緊張型頭痛は筋緊張性頭痛とも呼ばれ、心理的要因が背景にあると考えられる頭痛症候群である。