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薬学用語解説

糖尿病性網膜症

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
薬理系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

糖尿病の高血糖状態が長く続くことで起こる網膜の障害で、網膜はく離、失明にいたることもある。成人の失明原因の第1位は、糖尿病性網膜症と言われている。糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症とともに糖尿病の3大合併症のひとつである。持続的高血糖状態により網膜の毛細血管に障害が生じ(単純網膜症)、出血や、血液成分が凝固して網膜に沈着する白斑が増え(前増殖性網膜症)、さらに、進行すると新生血管が現れる(増殖性網膜症)。新生血管は破れやすく、この出現は牽引性網膜剥離・硝子体出血などの原因となる。