薬学用語解説
制酸薬
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
薬理系薬学部会
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制酸薬は、胃酸を中和する塩基性化合物。過剰に分泌された胃酸を中和し胃内のpHを上昇させ、またペプシン活性を低下させて胃粘膜を保護する。胃内のpHは4 - 5.5に維持されればよいとされている。炭酸水素ナトリウム(重曹)、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどがある。炭酸水素ナトリウムは即効性であるが、持続が短い。胃酸中和の際にCO2が発生するため、逆に酸分泌が促進されることがある。また、その全身作用により、アシドーシスの改善や尿酸排泄の促進と痛風発作の予防にも用いられるが、長期大量投与によりアルカローシスを起こすことがある。