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薬学用語解説

一酸化窒素
内皮由来弛緩因子/EDRF

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
薬理系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

一酸化窒素(NO)は、生体内で合成され様々な機能を持つ窒素酸化物の一種であり、無色、無臭の気体である。不対電子を持つラジカル種ではあるが、ラジカルとしての反応性は低い。血管内皮細胞から産生されるNOには、血管拡張作用(降圧作用)があり、血管の内皮由来弛緩因子(EDRF:endothelium-derived relaxing factor)と呼ばれていた。他に血小板凝集抑制作用(抗動脈硬化作用)、血管平滑筋細胞の増殖を抑制する作用、神経伝達などでの情報伝達作用、殺菌作用など多様な生理活性が報告されている。生体内では一酸化窒素合成酵素(NOS)によりアルギニンから合成されている。