薬学用語解説
硝酸薬
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
薬理系薬学部会
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ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビドなど血管平滑筋弛緩作用をおこす狭心症治療薬。細胞内で一酸化窒素(NO)を発生し、グアニル酸シクラーゼを活性化することによりサイクリックGMPの産生を増大させ、細胞内Ca2+濃度を減少させる。その結果、心筋に血液を供給する冠血管をはじめ、動脈、静脈系の血管を弛緩させる。静脈血管系の拡張による心臓への静脈環流量減少(前負荷の軽減)により、心臓の仕事量が減少する。副作用として頭痛、めまい、悪心、嘔吐などがある。また耐性が生ずることがある。