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薬学用語解説

アロディニア
異痛症

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
薬理系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

通常では痛みとして認識しない程度の接触や軽微な圧迫、寒冷などの非侵害性刺激が、痛みとして認識されてしまう感覚異常のこと。末梢神経損傷、帯状疱疹、糖尿病性神経障害、抗がん剤による副作用などによる神経障害性疼痛で見られる。機械的アロディニアでは、衣服による摩擦などの日常的な刺激ですら痛みと感じてしまうため、生活の質が大きく毀損される。アロディニアの治療に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は無効で、麻薬性鎮痛薬の有効性も低い。神経障害性疼痛の適応が承認されている薬物として、プレガバリン、ミロガバリン、および三環系抗うつ薬のアミトリプチリンがある。