薬学用語解説
ラノリン
精製ラノリン
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
物理系薬学部会
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羊毛から得た脂肪様物質を精製したもので、淡黄色の軟膏様の物質である。主成分は、コレステロール、イソコレステロール、高級脂肪酸、高級アルコールおよびそのエステルで、抱水性に優れ、自重の2倍量の水と混和することができる。また、皮膚粘着性が良く、軟膏剤の医薬品添加物として用いられている。油性基剤に水溶性薬物を配合するとき、薬物水溶液をラノリンに吸収させ、それを油性基剤に混ぜたり、また、分泌液の吸収効果を期待して、分泌液の多い患部に適用されることもある。