薬学用語解説
放射性医薬品
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
物理系薬学部会
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放射性同位元素(放射性同位体、ラジオアイソトープ、RI)を構造元素にもつ非密封の化合物およびそれらの製剤をいう。臨床診断または治療に用いられる。法的には、薬事法第2条第1項に規定される医薬品で、原子力基本法第3条第5号に規定される放射線を放出するものであって、薬事法に基づいて承認を取得したものをいう(体内に投与される放射線医薬品は日本薬局方、放射線医薬品基準に収載)。放射性医薬品には、病気の診断を目的とするものと、治療を目的とするものとがある。診断目的には、体内に投与されるin vivo用(体内使用)のものと、体内には投与せず採取された血液中などに存在する生理活性物質や薬物などを定量する時に試験管内に加えられるin vitro(体外使用)のものとがある。また、治療目的では、体内に直接投与されて、その放出放射線によって治療を行う。このような放射性医薬品を取り扱う臨床医学分野を核医学という。