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薬学用語解説

マイクロスフェア

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
物理系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

通常、粒子径が数μm程度の球状の製剤をマイクロスフェアといい、1μm以下のものはナノスフェアと呼ばれることがある。合成高分子や天然高分子に薬物を内包させ、局所での薬物の持続的放出や、組織標的化を狙ったものである。よく似たものにマイクロカプセル(ナノカプセル)があり、これらの名称は明確に区別せずに用いられているが、厳密に言うと、マイクロスフェアは多核マイクロカプセルといえる。例として、皮下注射することにより黄体形成ホルモン放出ホルモン誘導体である酢酸リュープロレリンを約1ヶ月または3ヶ月にわたり放出する製剤が臨床で用いられている。