menu

薬学用語解説

向骨性元素
向骨性物質

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
物理系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

体内に取り込まれた元素の中には、特定の臓器や組織に集積性を示すものがある。特に、骨に集積性を示す物質を向骨性物質または向骨性元素(Bone-seeker)という。P、Ca、Ni、Sr、Y、Sn、Ba、Ra、U、Pu、Amなどが骨に集積することが知られている。そのため、32P、45Ca、90Sr、226Raなどの向骨性元素による内部被曝では、造血器障害をはじめとする放射線傷害がもたらされる。成長後の骨の放射線感受性は低いが、胎児期あるいは成長期にある骨は放射線感受性が高く、成長阻害・壊死・骨粗しょう症・骨腫瘍などの晩発性障害が発生する。