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薬学用語解説

クライオ電子顕微鏡法
低温電子顕微鏡法/CryoEM SPA/クライオ電子顕微鏡による単粒子解析

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
物理系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

タンパク質などの生体分子を薄いガラス状の氷中に包埋し、液体窒素温度に保ったまま電子顕微鏡でその投影像を観察する手法。染色や固定を必要としないという利点がある。単粒子解析と呼ばれる、様々な方向を向いた粒子像を多数組み合わせることで解像度を上昇させることにより分子の立体構造を決定することができる。2013年ごろから、検出量子効率の高い検出器の開発やソフトウェアの開発をはじめとした撮影時の揺らぎの補正や解析手法の発展が相まって、3オングストローム分解能程度での構造解析例が爆発的に増えた。2022年時点において、生体高分子の立体構造を原子分解能で解析する手法としてX線結晶構造解析と並んで主要な手法となっている。