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薬学用語解説

液体クロマトグラフィー

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
物理系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

液体クロマトグラフィー(LC)は、移動相に液体、固定相には液体または固体を使用するクロマトグラフィーの総称である。従来より開放型のガラス管にシリカゲルなどを充填して有機溶媒を流して合成有機化合物や天然物成分の分取に利用されていたカラムクロマトグラフィーも用いられているが、これを発展させ、固定相の細密化により分離能を高めるとともに、圧力をかけることで分離時間の短縮を行っている高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)のことを液体クロマトグラフィーとよぶことが一般的になっている。分離した化学物質の検出に質量分析器を用いる場合、LC-MSという。  液体クロマトグラフィーの分離では、吸着原理の違いにより、吸着、分配、イオン交換、サイズ排除、生物学的アフィニティーなどの異なるモードがあり、これにより広範な化合物を分析できる。LCは日本薬学会発行の4論文誌でスペルアウト不要の略語である。