薬学用語解説
サイズ排除クロマトグラフィー
ふ
Gel filtration/分子ふるい/分子ふるいクロマトグラフィー
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
物理系薬学部会
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タンパク質や合成高分子などを分子の大きさ(分子量)に基づいて分離、分析するクロマトグラフィーで、分子ふるいクロマトグラフィー、ゲル濾過などともよばれる。一般的にクロマトグラフィーでは担体との分子間力により化合物を分離するが、サイズ排除クロマトグラフィーでは、カラム充填剤と各成分は直接分子間力は作用しない。この分離モードでは、充填剤に細孔(ポア)とよばれる空洞があり、各成分がこの細孔の中に入り込むことでカラムからの溶出時間が遅れるが、この際、より小さな成分ほど細孔中に寄り道する時間が長くなり、細孔に入ることのできないほど大きな分子量の成分はまったく細孔に入ることなく排除されるため、カラム内を素通りすることになる。ポアサイズが異なる充填剤があり、試料により適宜選択される。