薬学用語解説
サーカディアンリズム
概日リズム
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
生物系薬学部会
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地球の自転周期に応じて変動する生理現象のこと。概日リズムともいう。変動する生理現象には、覚醒や睡眠、体温、血圧、ホルモン分泌、細胞増殖などがあり、このリズムが乱れると、時差ボケや睡眠障害、うつ病などにつながる恐れがある。哺乳類では、主に脳の中心部下面の視床下部ー視交叉上核に存在する体内時計に制御を受けている。本来は自律的にリズムを刻むことができるが、外界からの光や温度、食事などといった刺激によって修正される。サーカディアンリズムは真正細菌や真核生物、昆虫、植物など幅広く生物に存在し、複数の時計遺伝子も見つかっている。時計遺伝子の転写のフィードバックループや遺伝子産物のリン酸化によってリズムが形成されることがわかっている。