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薬学用語解説

レム睡眠

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
生物系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

睡眠は、脳の状態から大きくノンレム睡眠(ノンレム睡眠1~3)とレム睡眠に分けられている。また、ノンレム睡眠は「脳を休める睡眠」、レム睡眠は「体を休める睡眠」とされ、その生理機能も異なるとされる。入眠後は、通常はノンレム睡眠から始まる。レム睡眠は、急速眼球運動(rapid eye movement)の見られる睡眠であり、ここから名付けられた。「寝ているはずなのに、眼球が左右に急速に動いている」のが最大の特徴である。脳の活動は覚醒時と似ており,夢を見るのは主にこのレム睡眠時である。一方で、全身の筋肉は弛緩した状態となる。通常、ヒトは約90~120分毎に出現し、睡眠中盤~後半ではその割合が増加する。幼少期から青年期、そして老年期を比較すると、睡眠時間と徐波睡眠の時間長は変化するが、レム睡眠の時間長は年齢の影響を受けにくいとされる。 バルビツール酸系催眠薬(ペントバルビタール、アモバルビタールなど)は、比較的レム睡眠の抑制作用が強い。