薬学用語解説
レプチン
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
生物系薬学部会
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脂肪細胞から分泌され、摂食の抑制やエネルギー代謝の亢進を介して、体脂肪量の調節、飢餓への適応などを制御するホルモン(アディポカイン)。レプチン遺伝子(ob遺伝子)は、遺伝性肥満モデルマウス(ob/obマウス)の原因遺伝子として発見された。レプチン受容体の遺伝子も、別の肥満モデルマウス(db/dbマウス)で変異している。ob遺伝子の産物レプチンは、主に視床下部に存在するレプチン受容体を介して、摂食抑制やエネルギー代謝の亢進をもたらす。ヒトでも稀であるがレプチンやレプチン受容体遺伝子の異常に起因する肥満が報告されている。