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薬学用語解説

足場タンパク質

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
生物系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

特定のシグナル伝達経路において、キナーゼなどの複数のシグナル伝達タンパク質と結合して複合体を形成する足場となるタンパク質。足場タンパク質の存在によって、複合体を形成するタンパク質の間での迅速、かつ特異的なシグナル伝達が可能になる。 例えば、PSD-95は、シナプス後膜に存在するpostsynaptic density(PSD)という100種類以上のタンパク質から成る複合体に豊富に存在する足場タンパク質である。PSD-95は、そのPDZドメインを介して、グルタミン酸受容体をはじめ、シナプス形成にとって重要な、シグナル伝達や細胞骨格に関連するさまざまなタンパク質と結合してシナプス活動を調節する足場として機能する。