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薬学用語解説

オステオカルシン

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2023年12月27日
生物系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

骨基質にはコラーゲン以外に非コラーゲン性タンパク質が含まれ、オステオカルシンは後者の約20%を占め最も量が多い。1分子中に2~3残基のγ-カルボキシグルタミン酸(Gla)を含む骨の酸性タンパク質で、分子量は約6,000でカルシウム結合能(Kd=0.1μM)を持つ。成熟した骨芽細胞での産生が顕著で、含まれるGla残基はグルタミン酸残基がビタミンK依存的にカルボキシ化されることによる。骨芽細胞で産生されたオステオカルシンは、アパタイト結晶とともに骨組織に沈着する。活性型ビタミンD3によりオステオカルシン遺伝子発現が促進される。骨芽細胞の同定や分化マーカーとしても利用される。