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薬学用語解説

細胞核

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
生物系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

原核生物を除くほとんどすべての細胞に存在し、二重膜構造を有する核膜により細胞質ゾルと隔てられた大型のオルガネラ。内部には遺伝情報を司るDNAが含まれ、クロマチンと呼ばれるDNA-タンパク質複合体、核マトリクスと呼ばれるタンパク質線維ネットワーク、リボソームRNAの合成などにかかわる高電子密度構造体である核小体、核内可溶性成分などを含む。真核細胞では、DNAはヒストンや非ヒストンタンパク質と結合して、クロマチンの基本単位であるヌクレオソームを構築している。核膜には核膜孔と呼ばれる核内外の物質輸送の制御にかかわる小孔があり、核内で合成されたmRNAなどがこれを通って細胞質ゾルに輸送される。