薬学用語解説
ミオシン∨
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
生物系薬学部会
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ミオシンは筋肉の収縮タンパク質として同定されたが、現在では79のクラスに分けられるスーパーファミリーとして、様々な細胞に存在することが分かっている。このクラスは、ミオシン頭部アミノ酸配列の系統発生により分類される。ミオシンVは、色素細胞の色素顆粒輸送や神経細胞の軸索輸送を担う輸送モーターである。N末端に運動・ATPase 活性をもつ2つの頭部、それに続き6つのIQモチーフをもつ頸部(カルモジユリン、軽鎖を結合)、C末端側にCargo(輸送物)を結合する尾部がある。アクチンフィラメントと結合したあと、離れずに連続的にアクチンフィラメントの+端方向に向かって運動を続けるプロセッシブ(連続的)モーターである。