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薬学用語解説

ヒト型肝臓キメラマウス
ヒト肝細胞キメラマウスヒト肝キメラマウス

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
生物系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

ヒト型肝臓キメラマウスは肝臓がヒト型に置き換わったマウスである。恒常的に肝障害を起こす免疫不全マウスに脾臓経由で正常ヒト初代肝細胞を移植すると、それが肝臓に定着し徐々にマウス肝臓からヒト肝臓にほぼ置き換わる(70%以上がヒト肝細胞に置換される)。元来HCVはマウスには感染しないが、ヒト型肝臓キメラマウスにHCV患者血清を投与するとHCVに感染し増殖が可能となる。HCVの生活環をすべて再現し、チンパンジーに代わるモデルシステムとして注目されている。ヒト型の薬物代謝酵素やトランスポーター等の発現も確認されることからヒトにおける薬物動態・肝毒性予測評価モデルとして有用である。