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薬学用語解説

プリン

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
化学系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

融点217℃の芳香族複素環式化合物(化学式:C5H4N4、分子量:120.1)。遺伝子DNAやRNAに含まれるアデニン、グアニンの基本骨格となっている。アデニン(A)とグアニン(G)は、シトシン(C)、チミン(T)、ウラシル(U)とともに核酸塩基とも言われ、遺伝情報を担う基礎単位として機能している。プリン骨格を有する医薬品としては、抗がん剤の6-メルカプトプリン、抗HIV薬のジダノシンなどがある。痛風の原因物質である尿酸もプリン骨格を有している。尿酸の血中濃度が上がり難溶性の尿酸ナトリウムが関節などに析出することが痛風の原因である。脱水素酵素の補酵素として機能するNADやFAD、プリンアルカロイドのカフェインやテオブロミンにもプリン骨格が含まれている。