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薬学用語解説

アミノ酸

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
化学系薬学部会
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同一分子内にカルボキシ基とアミノ基を有する化合物。カルボキシ基が結合している炭素(α-C)を基準に、2位、3位および4位にアミノ基が結合しているものをそれぞれ、α-、β-およびγ-アミノ酸として区別する。タンパク質を構成する約20種のアミノ酸はα-アミノ酸で、R-CH(NH2)COOHの構造で表される。グリシン以外のアミノ酸は少なくとも一つの不斉炭素原子をもつため、D、L-アミノ酸に区別されるが、生体内のアミノ酸のほとんどがL型である。アミノ酸は分子内に少なくとも1個ずつのアミノ基とカルボキシ基を含んでいるので、酸としても塩基としても作用する。微生物や植物ではタンパク質合成に必要なアミノ酸のすべてを生合成できるが、動物では約半数を食餌によって摂取しなければならない。このようなアミノ酸を必須アミノ酸という。