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薬学用語解説

hydrophobic_interaction

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2023年12月28日
化学系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

疎水性化合物同士が水などの極性溶媒中で存在するときは水からはじかれる形で集合体を形成する性質を持つ。この性質によって疎水性化合物間に働く相互作用を疎水性相互作用と呼ぶ。疎水性化合物が水中に存在する際には固まりを形成する状態が最も安定である。これは、周囲の水の水素結合ネットワークへの影響が小さいためであるが、疎水性分子同士に結合が存在しているわけではない。このような疎水性相互作用は、生体内においてタンパク質のフォールディング、タンパク質-タンパク質相互作用、脂質二重膜の形成などの駆動力となる他、受容体−医薬品複合体の安定化,医薬品の受容体への親和性を高めるという点で重要であり、医薬品の効果と関連している。