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薬学用語解説

電気陰性度

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
化学系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

電気陰性度は、原子が結合電子を引きつける強さを示す尺度であり、双極子モーメントや共鳴を考える上で重要なパラメーターである。周期表の同周期の元素では、原子番号の増加とともに陽子の数が増すため、原子半径は小さくなる(原子軌道に入った電子は原子核に引かれて電子分布が収縮する)。原子半径が小さくなると原子核との距離が短くなるため、負の電荷をもつ電子は集まりやすくなって電気陰性度は大きくなる。一方、同族元素では、原子番号が増加すると主量子数が大きくなって原子半径が大きくなる。そのため、原子核が価電子を引きつける力が弱く、電気陰性度は小さい。