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薬学用語解説

アニリン

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
化学系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

ベンゼン環にアミノ基が結合した芳香族アミンで分子量93、沸点185度の無色オイル。ただし空気中に放置すると一部自動酸化を受け、淡赤褐色になる。弱い塩基性を示し、酸性水溶液に溶けやすい。ニトロベンゼンをスズと塩酸などで還元すると得られる。アニリンを無水酢酸(あるいはアセチルクロリド)と反応させるとアセトアニリドが生成する。硫酸性の二クロム酸カリウム水溶液でアニリンを酸化させると、水に不溶な黒色物質(アニリンブラック)を与え、これは木綿の染料に使われていた。