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薬学用語解説

スーパーオキシド

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2023年12月22日
化学系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

スーパーオキシドは酸素分子の分子軌道の2つのπ*軌道(反結合性のπ軌道)に3つの電子が入った状態の活性酸素種である。ラジカルとしての反応性とアニオンの性質を持つ。スーパーオキシドは酸素分子の一電子還元で生成するが、生体内ではミトコンドリア呼吸鎖電子伝達系、キサンチン酸化酵素、NADH酸化酵素などによって生成される。白血球(好中球)はNADH酸化酵素でスーパーオキシドを生成し殺菌作用に用いている。生体内ではスーパーオキシドジスムターゼ(スーパーオキシド不均化酵素、SOD)により消去される。このSODの欠損と筋萎縮性硬化症(ALS)発症の関連が指摘されている。