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薬学用語解説

ベンゾジアゼピン

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
化学系薬学部会
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クロルジアゼポキシドやジアゼパムを代表とする抗不安薬、睡眠薬。GABAAレセプター中に存在するベンゾジアゼピン結合部位に作用薬が結合すると、GABAAレセプターの機能を亢進し、Cl-の透過性が亢進する。これにより、鎮静・催眠作用、抗不安作用、中枢性筋弛緩作用、抗痙攣作用などの広い薬理学的作用を示す。長時間作用型のものから短時間作用型のものまで多数の誘導体が存在する。バルビツール酸誘導体と比較して、安全性が高いのが特徴である。健忘をきたしやすいとの報告もある。ベンゾジアゼピン系薬物の過量投与により運動失調、低血圧、呼吸抑制、意識障害などが現れることがあり、このような過量投与の処置としてベンゾジアゼピンレセプター拮抗薬のフルマゼニルが用いられる。