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薬学用語解説

E-ファクター

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2023年12月28日
化学系薬学部会
© 公益社団法人日本薬学会

E-ファクターとは、化学プロセスのグリーン度(省資源性)を評価する指標の1つである。R. A. Sheldon(デルフト工科大、蘭)によって提唱された。E-ファクターは以下の式によって表すことができる。  E-ファクター=[副生成物量(産業廃棄物量)/目的生成物量]  石油化学製品では約0.1、一般化成品で1~5以下、ファインケミカルで5~50以下、医薬・農薬で25~>100の値を取るといわれる。つまり、石油化学製品では無駄になる資源は製品の1割程度であるが、医薬品などでは製品の25~100倍、あるいは100倍を超える量になる。なお、石油化学と医薬とでは目的製品の総生産量が100倍近く異なるので、異なる業態の間でE-ファクターを比較する場合は、生産量も含めて考える必要がある。