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薬学用語解説

月経前症候群・月経前気分不快障害

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2023年12月28日
医療薬科学部会
© 公益社団法人日本薬学会

月経前症候群(premenstrual syndrome: PMS)は、月経前3〜10日の黄体期に続く精神的あるいは身体的症状で、月経初来とともに減退ないし消失するものをいう。腹痛・乳房緊満感・腰痛・易疲労性・食欲亢進・にきび・吹き出物・眠気・浮腫・体重増加などの身体症状,いらいら・易怒性・意欲減退・不安感などの精神症状がみられる。これらの症状が月経前に毎月1つ以上あれば、PMSと診断される.月経前不快気分障害(premenstrual dysphoric disorder: PMDD)は、PMSと同時期に重症の精神症状を主体とした各種身体症状を呈する疾患をいう。米国精神医学会のDSM-5では「抑うつ症候群」の1つであり、独立した疾患とされる。重症の精神神経症状が1つ以上と身体症状をあわせて5つ以上の症状があれば、PMDDと診断される。