薬学用語解説
ツベルクリン反応
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
医療薬科学部会
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結核抗体の有無を検査する抗原抗体反応。結核菌の培養濾液からタンパク成分を精製した溶液を皮内注射して、48時間後の注射部位の反応を観察、紅斑と硬結の状態から陽性(+)か陰性(-)かを判定する。 ツベルクリン反応の判定結果に対する認識は国によって異なるため、海外赴任時などには注意する必要がある。例えば、日本では乳児期のBCG接種が原則のため、ツベルクリン反応が陰性(-)の場合は結核非感染であると同時にBCG接種の効果が無効であるとも考えられ、陽性(+)の場合はその反応の強弱によって感染性が判断されることになる。一方、米国では通常はBCG接種を行わないため、ツベルクリン反応が陰性(-)であれば正常で、陽性(+)の場合には結核疑いと判定される。