menu

薬学用語解説

スティーブンス・ジョンソン症候群

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
医療薬科学部会
© 公益社団法人日本薬学会

急激に発症する皮膚や粘膜の過敏症で、原因には非ステロイド系抗炎症剤、サルファ剤、抗生剤の投与が挙げられるが、その他の薬剤でも起こり得る。また、ウイルス感染が契機の場合もある.症状は発熱(38℃以上)、粘膜症状(結膜充血、口唇びらん)、多発する紅斑(進行すると水疱・びらんを形成)を伴う皮しんなどである。発症機序の詳細は不明だが、免疫反応の異常が考えられている。病変部では著明なCD8陽性T細胞の表皮への浸潤が見られ、細胞傷害性Tリンパ球(活性化CD8陽性T細胞)が表皮細胞のアポトーシスを誘導する、もしくはこの細胞から産生されるIFN-γやマクロファージから産生されるTNF-αが細胞傷害を引き起こすと想定されている。