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薬学用語解説

マイボーム腺機能不全

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
医療薬科学部会
© 公益社団法人日本薬学会

マイボーム腺は上下の眼瞼に存在する外分泌腺で、油成分を分泌し涙液の蒸発を防いでいる。MGDはその機能がびまん性に異常をきたした状態で、慢性の眼不快感を伴うと定義され、その原因はマイボーム脂質の変性やうっ滞・慢性感染や炎症導管上皮の過角化といわれる。治療は、眼瞼の洗浄療法・温罨法が中心で、眼瞼の環境を整えるものである。ドライアイ専用メガネ、眼瞼専用のアイシャンプー、眼周囲専用温熱カイロなどのアイテムにより、治療が身近になっている。ほかに、眼瞼全体へ圧力と熱(41~43℃)を加え、眼瞼のマイボーム腺脂の溶解・圧出を行う「Lipiflow」や、マイボーム腺の閉塞を1つずつ開口していく「Maskin Probe」がある。