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薬学用語解説

皮膚型ポルフィリン症

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2023年11月02日
医療薬科学部会
© 公益社団法人日本薬学会

ポルフィリン症のうち、ヘム前駆体が皮膚組織に沈着することにより、光線過敏症を発症するタイプのものを、皮膚性(型)ポルフィリン症という。皮膚性(型)ポルフィリン症には、先天性骨髄性ポルフィリア(CEP)、骨髄性プロトポルフィリア(EPP)、多様性ポルフィリア(VP)、晩発性皮膚ポルフィリア(PCT)があり、ヘム生合成をつかさどるウロポルフィリノーゲンIII合成酵素(UROS)、フェロケラターゼ(FECH)、プロトポルフィリノーゲン酸化酵素(PROX)、ウロポルフィリノーゲン脱炭酸酵素(UROD)がそれぞれの病型に対応する原因遺伝子となっている。ヘム前駆体のうち、特にポルフィリン体は、光増感剤となるため、皮膚組織に沈着すると、日光暴露部に、発赤、水疱、潰瘍形成などが認められる。