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薬学用語解説

デュシェンヌ型筋ジストロフィー

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
医療薬科学部会
© 公益社団法人日本薬学会

デュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy:DMD)は、新生男児約3,500人に1人の割合で発症する重篤かつ進行性の伴性劣勢遺伝性疾患である。ジストロフィン遺伝子の異常が原因で、筋細胞の維持に重要なジストロフィンタンパク質が欠損し、筋細胞の障害、壊死が進行する。幼少期に歩行不全になると同時に、呼吸不全、心不全等により若くして死に至ることが知られている。ステロイド投与による対症療法が奏効しているが、原因療法は未だ存在せず、患者の平均寿命は約29年と深刻な状況にある。有効な治療法の開発が望まれている。