薬学用語解説
クライオセラピー
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
医療薬科学部会
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がん化学療法時におけるクライオセラピー(冷却療法)とは、薬物投与開始5分前から30分間程度氷片を口に含み、口腔内を冷やす方法である。口腔内を冷却することで末梢血管を収縮させ、抗がん剤が粘膜細胞に達する量を減少させる。フルオロウラシルなどの急速静注では,血中濃度が急に上昇し粘膜細胞にも取り込まれやすくなるため、血中濃度が高くなる時期に口腔内を冷却し口内炎の重篤化を防ぐ。しかし持続静注では、予防効果は期待できないと考えられている。