薬学用語解説
エアゾール剤
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
医療薬科学部会
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エアゾールとは気体中に固体または液体の微粒子が分散浮遊しているコロイド状態を意味するところから、医薬品の溶液、懸濁液などを同一容器内の液化ガスまたは圧縮ガスの圧力により噴出して用いるようにしたものをエアゾール剤と呼ぶ。実際の噴出時の状態は霧状のみでなく、粉末状、泡状、ゲル状、クリーム状など様々であり、また、用途も殺虫剤やヘアスプレーのような日用品から、消炎鎮痛薬の外用スプレー剤、喘息治療薬の吸入剤のように医薬品として用いられるものまで広範囲である。噴出用のガスには、以前は安定性、安全性の点からフロンガスが広く用いられていたが、環境問題から、液化石油ガス(LPG)やクロルを含まないフルオロカーボンなどが用いられている。