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薬学用語解説

ROC曲線

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2023年12月27日
医療薬科学部会
© 公益社団法人日本薬学会

ROCはReceiver Operating Characteristicの略語であり、受信者動作特性と和訳される。飛行機のレーダーに生じるノイズと敵機を示すシグナルの識別率を評価するために、戦時中に考案された。現在では医療における診断精度の指標としても一般化しており、受診者動作特性と記されることも多い。例えば、悪性腫瘍マーカーの評価の閾値を変化させると、それに応じて悪性腫瘍の罹患に対する陽性率(感度)および偽陽性率(1-特異度)が変化する。これらをプロットしたものがROC曲線であり、その曲線下面積が大きいほど良い識別マーカーであることを示す。理想的なマーカーのROC曲線下面積は100%となる。