薬学用語解説
薬剤師倫理規定/薬剤師行動規範
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
レギュラトリーサイエンス部会
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日本薬剤師会は、1968年に「薬剤師倫理規定」を制定し、その後、1997年に全面改定 を行った。さらに、医薬分業の進展や、医療法において薬局が医療提供施設に位置付けられるなど、薬剤師を取り巻く環境が大きく変化した事を受け、薬剤師倫理規定の見直しに関する特別委員会を設置し、倫理規定に変わるものとして新たに2018年1月、薬剤師行動規範を制定した。行動規範は、前文「薬剤師は、国民の信託により、憲法及び法令に基づき、医療の担い手とし て、人権の中で最も基本的な生命及び生存に関する権利を守る責務を担っ ている。この責務の根底には生命への畏敬に基づく倫理が存在し、さらに、 医薬品の創製から、供給、適正な使用及びその使用状況の経過観察に至る までの業務に関わる、確固たる薬(やく)の倫理が求められる。薬剤師が人々の信頼に応え、保健・医療の向上及び福祉の増進を通じて 社会に対する責任を全うするために、薬剤師と国民、医療・介護関係者及び 社会との関係を明示し、ここに薬剤師行動規範を制定する。」の後、1. 任務、2. 最善努力義務、3. 法令等の遵守、4. 品位及び信用の維持と向上、5. 守秘義務、6. 患者の自己決定権の尊重、7.差別の排除、8.生涯研鑽、9.学術発展への寄与、10.職能の基準の継続的な実践と向上、11.多職種間の連携と協働、12.医薬品の品質、有効性及び安全性等の確保、13.医療及び介護提供体制への貢献、14.国民の主体的な健康管理への支援、15.医療資源の公正な配分の15項目から構成されている。本行動規範と、その解説冊子が日本薬剤師会のホームページより、ダウンロード出来る。https://www.nichiyaku.or.jp/assets/uploads/about/kouryo20180226.pdf