薬学用語解説
経肺投与
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
レギュラトリーサイエンス部会
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主に吸入剤(吸入粉末剤、吸入液剤、吸入エアゾール剤)の吸入により、肺に沈着した粒子に含まれる有効成分による、局所又は全身性の作用を目的とする投与方法。局所作用による気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療を目的とした製剤での利用が多い。肺は表面積が広いとともに血流が豊富で代謝酵素活性が低いため、経口投与による消化管からの十分な吸収が期待できないタンパク質やペプチドなど、中・高分子の有効成分の全身移行による作用を目的とした注射以外の投与経路としても検討されている。