薬学用語解説
サーチュイン
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
医薬化学部会
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サーチュイン遺伝子は、近年、老化や寿命の制御に重要な役割を果たすとされる遺伝子として注目されている。ほ乳類では7種類のサーチュインファミリーが存在し、Sirt1からSirt7まで同定されている。もともと、酵母のSir2遺伝子について研究されており、カロリー制限をすることによってSir2遺伝子の発現が上昇し、寿命が延長することが分かっていた。酵母のSir2と最も構造や機能が類似しているものがSirt1である。Sirt1は、NAD+依存性脱アセチル化酵素としての機能を持ち、生体内の様々なタンパク質と相互作用することにより広範な生理機能を持つ、寿命を制御する分子の1つと考えられている.