薬学用語解説
p53-HDM2相互作用
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2023年12月28日
医薬化学部会
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がん抑制遺伝子であるp53は、細胞に対する様々なストレスに対応してアポトーシスを誘導し、異常な細胞の排除を促す働きを持つ。MDM2はp53の負の調整因子であり、MDM2タンパク質がp53のがん抑制作用を阻害することで知られている。またこの作用を抑制することにより、MDM2過剰発現性がん細胞のアポトーシスが誘導される。p53-MDM2のタンパク質相互作用阻害剤は、新たな抗がん剤につながるものとして研究が進められている。