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薬学用語解説

オレキシン
hypocretin/ヒポクレチン

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
医薬化学部会
© 公益社団法人日本薬学会

オレキシンは、1998年に発見された神経ペプチド。視床下部外側野に存在する神経細胞が、オレキシンを産生している。ヒポクレチン(hypocretin)と呼ばれることがある。オレキシン神経は、脳幹のモノアミン神経系に働いて覚醒を維持するとともに、視床下部の弓状核に働いて食欲亢進の系を刺激している。覚醒は行動を支える基盤であり、オレキシン神経は、情動、エネルギーバランスなどに応じて適切な覚醒状態を維持し、一定の睡眠・覚醒機構を維持する機構を持っていると考えられている。オレキシンが欠損すると、長時間の覚醒を適切に維持できなくなる。