薬学用語解説
インターフェロン
作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
医薬化学部会
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インターフェロンは、ウイルスや腫瘍細胞などの異物の侵入に際して生体内でリンパ球などから産生され、分泌されるサイトカインである。抗ウイルス作用、細胞増殖抑制作用、抗腫瘍作用、免疫調節作用、細胞分化誘導作用等の生物活性をもつ。インターフェロンにはI型、II型、III型の3型があり、「インターフェロン」というとI型を指すことが多い。I型の中でα(アルファ)とβ(ベータ)のサブクラスが現在C型肝炎の治療に一般的に使用されている。また多発性硬化症の再発回数を減少させたり症状の進行を抑制する効果が認められている。感冒様症候群(発熱・さむけ・関節痛などカゼに似た症状)、白血球減少、血小板減少や肝機能の障害、精神面ではうつ症状の副作用がある。