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薬学用語解説

アディポネクチン

作成日: 2023年07月22日
更新日: 2024年03月01日
医薬化学部会
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アディポネクチンは、脂肪細胞で産生され分泌されるアディポサイトカイン(アディポカイン)の一種であり、30 kDaのタンパク質である。血中濃度は5-10 μg/mlに達する。肥大化した脂肪細胞からの分泌量は少なく、2型糖尿病、メタボリックシンドローム、冠動脈疾患の患者では血中レベルが低下している。アディポネクチン受容体には骨格筋に多いAdipoR1と、肝臓に多いAdipoR2などが報告されている。アディポネクチンの作用として、インスリン感受性の亢進、動脈硬化抑制、抗炎症、心筋肥大抑制などが報告されている。近年、肥満によるインスリン抵抗性増大に関わる因子として注目されている。